引き下げデモクラシー

再び「労働経済白書」からです。

2013年の雇用者数は、前年に比べ50万人増加したそうです。
ちなみに、「医療・福祉」「卸売業・小売業」「宿泊業・飲食サービス業」での増加が顕著だそうです。

ただし、雇用形態別で雇用者の推移をみると、非正規雇用者が緩やかに上昇、正規雇用者はやや減少傾向だそうです。


「かつてのような労使間の対立は潜在化し、むしろ世代間の対立、正社員と非正社員との対立、公務員と納税者の対立など複数の対立がさかんに語られるようになっている。」
「かつて丸山正男が『引き下げデモクラシー』と命名した民主主義形態である。丸山はこれに関して『自分も向上しようというふうに考えないで、ひたすら人を引き下げることで自分の満足を得ようとする傾向』があると述べている。」
「平均所得が減少を続け、労働環境が悪化していく限り、労働基準法に準拠した労働条件を安定的に享受できる層は既得権者になっていく。」
「~かつての『既得権者 対 国民』という構図が大きく変化し、『既得権を持つ国民 対 持たない国民』という構図が生じていると言いうる。」(津田正太郎「引き下げデモクラシーの出現」<石坂悦男編著『民意の形成と反映』 法政大学出版局>)


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