残業代

「ブラック企業による残業代不払い」「残業代ゼロ制度の検討」など、最近ニュースでよく見かけます。

残業代は身近な制度ではありますが、結構複雑な制度でもあります。


法律では、原則、
「使用者は労働者を、休憩時間を除き、1日について8時間・1週間について40時間(労働者が10人未満の飲食店などは44時間)を超えて労働させてはならない」としています。

これに違反すると、使用者には、「6ヶ月以下の懲役又は30万円以下の罰金」という罰則が科せられます。

ただし、使用者と労働者(の代表)とが協定を締結して、行政官庁に提出することを条件に、時間外労働(残業)を認めています。
この協定を提出していなければ、残業自体が違法となります。

というわけで、1日につき8時間・1週間について40時間(44時間)を超えた労働が時間外労働となります。時間外労働に対しては、2割5分以上の割増賃金を支払わなければならず、これがいわゆる残業代です。

なので、1日7.5時間労働の会社で、30分残業したとしても、割増賃金を支払う必要はありません(もちろん通常の賃金は支払う必要があります)。


では、24時間体制の仕事でシフト制の場合は(病院、ホテル、コンビニ、施設警備など)どうでしょう?

こういったところでは、「弾力的労働時間制度」が採用されています。
1ヶ月単位の変形労働時間制という制度を例にしますと、

まず1ヶ月以内の期間を定めます(例えば、4/21~5/20、5/21~6/20、…)。
この期間内の、1週間の平均労働時間が40時間(44時間)を超えなければOK、という制度です。
平均して40時間(44時間)以内であれば、各日・各週の労働時間は何時間でもOKです。

この制度の場合、割増賃金は、
例えば、労働時間が16時間の日に、16時間を超えて労働した場合や、
労働時間が60時間の週に、60時間を超えて労働した場合等に支払う必要があります。

定めた1ヶ月以内の期間の労働時間の総枠は、
<40時間(44時間)×その期間の暦日数÷7>で計算します。
例えば、4/21~5/20であれば、
40時間×30日÷7=171.4時間
となり、171.4時間を超えて労働していれば、割増賃金を支払う必要があります。

シフト制で働いている方々は、一度、期間内の総枠を確認してみてはどうでしょう。休日の日数に注意が向きすぎて、当初から総枠をオーバーしていることもありますので。


その他、「みなし労働時間制」、「時間外労働が、1ヶ月60時間を超えた場合」など、まだ色々ありますが、もう止めておきます。ここまで読んでいただいている人すら、ほとんどいらっしゃらないと思うので。


結構複雑なんです。

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